- 2007年12月12日
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チッソ株式会社(本社:東京都千代田区大手町、社長:岡田 俊一)は、種々の海洋性発光生物由来の発光酵素に対して発光基質として働く「セレンテラジン」の製造体制を整え、12月より本格販売を開始いたします。
近年、各種発光酵素による生物発光法を利用した医薬品の研究開発や、細胞内生体機能の高感度解析法が注目されています。チッソでは既に、微量のカルシウムイオンと特異的に結合し瞬間発光するタンパク質「イクオリン」を販売しておりますが、発光基質「セレンテラジン」は、イクオリンの発光源(発光基質)でもあり、ホタルイカの肝臓より見出された低分子有機化合物です。
チッソは、高純度セレンテラジン及びその誘導体の安定供給を目的として、化学合成法及び精製法を確立し、供給体制を整えました。
従来、セレンテラジンは小口のロット販売が主流でしたが今般の製造体制確立により、
・培養細胞を用いたイクオリンによる細胞内カルシウムイオン濃度の変化の測定
・発光酵素によるリアルタイム可視化
・マウスの全身の可視化
など、お客様の用途に合わせた各種セレンテラジンをお求めやすい価格で提供することができるようになりました。同一ロットを100mgまでご指定いただくことも可能です。
昨年度より試験販売をしてまいりましたが、製薬企業における医薬品開発や、生化学系専門誌FEBS Letters(10月2日付)に掲載された培養細胞におけるリアルタイム可視化において、チッソの高純度セレンテラジンが有用であることが実証されております。
チッソは今後とも、イクオリンや種々の発光酵素による化合物スクリーニングの普及を目指してまいります。