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「発光基質セレンテラジンの新規誘導体」本格販売を開始

2010年10月27日

チッソ株式会社(本社:東京都千代田区大手町、社長:岡田 俊一)は、種々の海洋性生物由来の発光基質「セレンテラジン」の新規誘導体を、11月より本格販売いたします。

 

セレンテラジンは、2008年度ノーベル化学賞を受賞した下村脩博士が、GFPとともに発見した「カルシウム結合型発光タンパク質イクオリン」の発光源である発光基質です。

近年、医薬品の研究開発や細胞内生体機能の高感度解析においては、各種の発光酵素を利用した手法が注目され、高効率で信頼性が高い酵素および発光基質が求められています。

 

イクオリンは、医薬品開発における、薬剤の候補となる物質の初期段階での選別(スクリーニング)に使用されていますが、イクオリンの発光時間が短時間であり、正確なスクリーニングのため、さらに改良を求められておりました。

 

今般開発したセレンテラジンの新規誘導体を用いてイクオリンを発光させると、従来のセレンテラジンを用いた時と比べて、発光時間を約7倍長くすることが可能となり、イクオリンの発光をこれまで以上に正確に捕捉することが可能になりました。また、このセレンテラジン新規誘導体は、水溶液中で容易に分解する従来品と比べ、非常に安定である特性を持っています。

 

これまで当社は、製薬企業の医薬品開発用途に試験販売をしてまいりましたが、セレンテラジン新規誘導体がスクリーニングに有用であることが実証されましたので、医薬品開発向けに本格販売を開始することとなりました。

製品の製造にあたっては、化学合成法及び精製法を確立し、安定供給の体制を整えました。同一ロットを最大100mgまでご指定いただくことも可能です。

 

当社は今後とも、医薬品開発におけるスクリーニングや臨床検査の分野で、さらに高度で正確な解析を可能とする商品の開発を目指して取り組んでまいります。

 

詳細は、米国の分析化学雑誌「Analytical Biochemistry」Web版(2010年8月25日)に掲載されています。

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