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「熱応答性磁性ナノ粒子(商品名:Therma-Max)の開発と実用化」が最優秀賞を受賞

2004年04月19日
チッソ株式会社と神戸大学の共同研究「熱応答性磁性ナノ粒子(商品名:Therma-Max®)の開発と実用化」が、わが国の最大のバイオビジネスコンペである第4回「バイオビジネスコンペJAPAN」の最優秀賞を受賞しました。この研究はチッソ横浜研究所大西徳幸(おおにし のりゆき)主任研究員と神戸大学工学部教授近藤昭彦(こんどう あきひこ)氏による共同研究です。

「バイオビジネスコンペJAPAN」は、わが国バイオ産業の振興のため、大学、研究機関の研究シーズを活用し、産学共同研究の推進などを目指しています。第4回の応募総数は国内外の企業や大学から62件に上り、書類選考、事前発表会を経て4月15日の本選審査会で2件の最優秀賞が決定しました。

現在、免疫測定、DNA精製、細胞分離のようなバイオテクノロジーの分野では、粒径が数ミクロンの磁性微粒子が頻繁に利用されていますが、磁性微粒子の粒径が数百ナノメートル以下になると磁性微粒子自体の磁性が弱まり、磁石による分離が極めて困難になります。このジレンマを解決するために、当社との共同研究グループでは磁性ナノ微粒子に熱応答性高分子を固定化した熱応答性磁性ナノ粒子の開発を行いました。
開発された熱応答性磁性ナノ微粒子は水溶液中で自然に沈降することなく、磁性による収集ができないほど完全に分散しますが、この水溶液の温度をコントロールすることにより、磁性ナノ微粒子は急速に凝集し、磁性による分離が可能となりました。
今回開発した「Therma-Max®」は、ポストゲノムのゲノム創薬に必要となる遺伝子分析・蛋白質解析に、また抗原抗体診断や環境ホルモン検査を高感度かつ短時間で可能とする分離機能材料として幅広く応用が期待されます。

いずれも優れた案件の中から、この研究がバイオ研究やバイオ技術開発に幅広いインパクトを与え、バイオビジネスとしての成長が期待できると評価され、最優秀賞を受賞しました。また、今回のテーマはNEDOの「独創的高機能材料創製技術」に関する産官学共同研究助成テーマとして研究を進めてきたもので、これからも当社は新規の独創的な高分子材料の開発により、ライフケミカル分野、医薬・医療分野などの開発に力をつくしてまいります。

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